ラブアン法人について

ラブアン法人とはマレーシア連邦直轄領ラブアン経済特区内で設立されるオフショア法人のことをいいます。

ラブアン経済特区内で設立された全ての法人はアジア地域における最低法人税率が適用され、節税対策や海外資産の保全、ASEAN進出の拠点として、多くの国際事業会社・個人富裕層の方々が活用されています。

ラブアン金融庁

弊社 Bona Trust Corporation 博纳信托有限公司(ボナトラストコーポレーション)はラブアン信託許認可事業者として、日本語によるラブアン法人設立・管理・更新等の秘書役サービスを提供いたします。

ラブアンボナトラストコーポレーション

ラブアン法人設立・就労ビザ取得サポートは日系信託ボナトラストへ


ラブアン法人の概要

 設立までの時間4~6営業日
● 休眠会社
● 実行税率3%(アジア地域最低税率)
● 会計監査
● 秘書役制度
● ノミニー株主

1. ラブアン法人設立について

1-1. ラブアンの概要

ラブアンは総面積にしてわずか85平方キロメートル程度、マレーシア東部サバ州の沖合に浮かぶ小さな島です。

Labuan seen from the sky

マレーシア政府がラブアンを免税特区に指定して以来、この島には日本を始めとする世界有数の金融機関が次々に進出し、今やアジアを代表するオフショア金融センターへと急速に変貌を遂げています。

ラブアンとはマレー語で「良港」「停泊地」を意味します。ラブアン島の沖合には沈船が集中しており、古くから海上交通や戦略拠点として重要な役割を果たしてきた歴史があります。

Labuan port

ラブアンは1852年にシンガポールとブルネイとの間を往来する、多くの貿易船の寄港地として人気が集まっていました。1863年まではシンガポール、香港、スルーとの輸出入貿易を行っていました。貿易船は綿、米、塩、アヘン、タバコ、ヤシの実、ふかひれ、燕の巣、衣類、マット、銅器、機械などでした。

ラブアン港(旧:ビクトリア港)は1956年9月1日に自由貿易港となって以来、今日まで引き続き自由貿易港となっており、島全体が免税特区に指定されています。

Labuan Duty Free

ラブアンは非常に小さな島にも関わらず防衛上の観点から極めて重要な位置にあるため、ブルネイ、イギリスによる統治や、戦時中は日本軍によって統治され、常に他国に支配されてきた歴史があります。

ラブアン博物館

マレーシア独立後はサバ州に属していたものの、1984年にマレーシア連邦の直轄領に、そして1990年には免税港となり、隣国ブルネイなどからの買い物客も多くこの島を訪れます。

・地政学上のラブアン(地政学上のマレーシアの東西境界線)

ラブアンは地政学上、東マレーシアに帰属し、首都クアラルンプールから飛行機でおおむね2時間20分かかります。

malaysia

・行政上のラブアン(行政上のマレーシアの東西境界線)

その一方、ラブアンは1984年よりマレーシア連邦直轄領に指定されたため、行政上の区分は西マレーシアに帰属しています。

malaysia

この小さな島の存在によって、マレーシア連邦の「地政学上の東西の境界線」と「行政上の東西の境界線」は大きく異なっており、とても興味深い場所でもあります。

1-2. オフショア金融センターとしてのラブアン

ラブアンは1990年に国際オフショア金融センター=インターナショナル・オフショア・ファイナンシャル・センター(「IOFC」)として設立され、2008年1月に国際事業金融センター=ラブアン・インターナショナル・ビジネス・アンド・ファイナンシャル・センター(Labuan IBFC)に名称が変更されました。

ラブアンは近年ではタックスヘイブン(租税回避地)として注目されている場所でもあります。

Labuan FSA

オフショア金融センターを設立した当時の時代背景を顧みれば、マレーシア政府は香港の金融センターが1997年の中国返還後に国際的地位を失うことを密かに期待し、新たな外貨獲得の受け皿となるべく、オフショアセンターを設立した経緯があります。

このように、ラブアンは香港やシンガポールのようなシーレーン(海洋航路)上に位置していないことから、自然発生的に誕生したオフショアセンターではなく、人工的に作られたオフショアセンターだと言われている所以でもあります。

Labuan Times Square

1-3. ラブアン法人法(Act.1990)

ラブアン経済特区内(タックスヘイブン域内)で設立されたすべての法人は税制優遇措置の適用対象となり、同アジア地域の香港やシンガポールと比較しても、税制上極めて有利なオフショア金融センターとなっています。

法人税(Trading Company : 事業取引会社など)
香港法人シンガポール法人ラブアン法人
税率16.5%17%3%
会計監査必要必要必要
法人税(Non Trading Company : 持ち株会社など)
香港法人シンガポール法人ラブアン法人
税率16.5%17%0%(非課税)
会計監査必要必要不要
【重要】OECD(経済協力開発機構)が要求する経済活動要件について
OECD(経済協力開発機構)は各国の経済及び税制に悪影響を及ぼすタックスヘイブン、租税優遇措置を有害な税競争であるとして、有害性を除去するための活動を開始しました。

これにより、全ての非課税地域、低税率地域(いわゆるタックスヘイブン)は有害性に抵触しないよう、最低基準を満たすために、経済活動要件を取り入れることとなりました。

ラブアンでもこの要件はクリアする必要があり、その要件は以下のとおりとなります。

ラブアンが導入している経済活動要件
1. 最低2名のローカルスタッフを雇用すること(そのうち1名は管理職であり、会社の意思決定の権限を有すること)
2. ラブアン島内の年間拠出費用を50,000RM以上とすること(年間拠出費用のうち、会社秘書役費用、事務所の費用、スタッフへの給与支払いを含む)

※ 上記要件をクリアできない場合、マレーシア本土の法人税率(24%)が適用されます。

※ ラブアン法人を活用して事業活動を行う場合、【年間拠出費用(RM50,000以上)+実行税率3%】が最低の年間維持費用となります。

※ この要件は2019年1月1日より適用となります。

香港・シンガポール・ラブアンの3法人を比較した場合、具体的な法人実行税率のイメージは以下のとおりです。

法人税制比較(最大値)
香港法人シンガポール法人ラブアン法人
法人税率16.5%17%3%(投資目的の場合は非課税)
会計監査必要必要必要(投資目的の場合は不要
課税制度領土内課税制度領土内課税制度領土内課税制度
例:年間1億円の法人利益の場合
法人利益1億円1億円1億円
法人税額16,500,000円17,000,000円3,000,000円
税引後利益83,500,000円83,000,000円97,000,000円

また、香港・シンガポール・ラブアンを比較した場合、具体的な個人所得税率のイメージは以下のとおりです。

個人所得税制比較(最大値)
香港シンガポールラブアン(マレーシア)
個人所得税率17%22%4,000RM(≒12万円)程度[※1]
確定申告必要必要必要
課税制度領土内課税制度領土内課税制度領土内課税制度
例:年間1億円の個人所得の場合
個人所得1億円1億円1億円
所得税額17,000,000円22,000,000円120,000円
税引後利益83,000,000円78,000,000円99,880,000円

※1 法定個人所得を納税し、一定以上の金額を株主配当等で受け取った場合(1RM=30円で試算)

1-4. ラブアン法人の特色

ラブアン法人は以下のような外国間を結ぶ国際取引(中継貿易)を行う事業者の方に適しています。

ラブアン法人

ラブアン法人の主な特色は以下のとおりです。

資本金使用可能通貨マレーシアリンギット以外のすべての外貨
標準使用通貨USドル
最低資本金1USドル
授権資本N/A
取締役最低人数1名
法人取締役可能
居住取締役不要
取締役情報の開示非公開
その他株主と同一人物でも可能
就労ビザでマレーシア本土への移住が可能
株主最低人数1名
無記名株式不可
法人株主可能
居住株主不要
株主総会の開催地どこでも可能
株主総会の開催数年度ごとに最低1回
株主情報の開示非公開
その他取締役と同一人物でも可能
会社秘書役最低人数1名
要件ラブアンの信託会社又はラブアン居住者であること
登録事務所要件原則としてラブアン信託会社のオフィスであること
会計監査記録ラブアン内に保管すること
 会社情報の開示非公開(ただし、ライセンス企業は開示対象)
その他営業所の設置は不要
年次要件年次報告書該当年度の法人設立日から遅くとも30日以内に提出が必要
行政サービス料の支払い該当年度の法人設立日までに支払いが必要
確定申告該当年度の3月31日までに提出が必要
課税制度商業活動を行うラブアン法人会計監査済純利益の3%
商業活動を行わないラブアン法人0%(非課税)
両方の活動を行うラブアン法人会計監査済純利益の3%又は一律2万リンギット(後者を選択した場合、Auditorによる会計監査は不要)
その他インカムゲインが非課税扱い
キャピタルゲインが非課税扱い
印紙税が非課税扱い
その他法体系英国コモンローに準拠
租税条約の締結マレーシア本土と締結(約80ヶ国へ間接適用)

※ オーストラリア、チリ、ドイツ、インド、インドネシア、日本、ルクセンブルク、オランダ、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、セイシェル共和国、イギリスとの租税条約からは除外

為替管理規制適用外

2. ラブアン島の経済

ラブアン(東マレーシア)では実体経済を強化するため、2018年にブループリント2030構想を発表、2030年の実現に向けて、「教育」「航空」「観光」「ヘルスケア」「メタノール」の産業誘致と振興を進める方針です。

Labuan Blue Print 2030

(参考 : LABUAN IBFC [LABUAN IBFC TO UNVEIL TRANSFORMATIONAL PLAN])

西マレーシア(マレー半島側)と比較して、何かと開発計画を後回しにされてしまう東マレーシア(ボルネオ島側)ですが、ブループリント2030構想では東マレーシアの人々が持つそのような潜在的な不満や不公平感を取り除く意図があると言われています。

ラブアン経済は伝統的に石油・ガス産業の恩恵を受け、四半世紀にわたり著しい成長を遂げてきましたが、その後2014年から2015年にかけて石油・ガス価格の低迷により壊滅的なダメージを受けることとなります。

Labuan Offshore Ship

さらに2017年2月には、石油・ガス価格の暴落の結果として、住民の10,000人以上(10%)が失業に追い込まれ、これらの産業に従事していた方々はその大多数がラブアン島から離れてしまい、その結果、飲食店の閉鎖が相次ぐなど、実体経済は慢性的な不況に陥っています。公式データによれば、ラブアンの失業率は2016年に7.8%となり、マレーシア全国平均の2倍以上の水準となっています。

このような現状を考慮し、ブループリント構想は、銀行、保険、金融などの業界に対して低税率のラブアンを、サバ州とサラワク州の経済に統合することを目指しており、島民の10%程度をラブアンオフショア関係で雇用を創出したい方針です。

LABUAN IBFC BLUEPRINT 2030

(参考 : LABUAN IBFC [LABUAN IBFC TO UNVEIL TRANSFORMATIONAL PLAN])

ブループリントには2015~2030年の具体的な数値目標も盛り込まれ、ラブアンの島内人口を現在の約94,600人から約150,000人(年率3.1%増)、就労人口を約39,500人から70,500人(同3.9%増)、島民1人当たりの国内総生産(GDP)を54,112RM(約152万2,303円)から94,127RM(同3.8%増)に増やす計画とのことです。

ラブアンの2015年~2030年までの数値目標
 2015年2020年2025年2030年
島内人口(人)94,600106,000139,000150,000
就労人口(人 ) 39,50045,00063,94070,500
1人あたりGDP(RM)54,11264,62370,75594,127

3. ラブアンの税制

3-1. ラブアン法人の税制と実行税率

貿易などの事業活動(Trading Activity)を行うラブアン法人は会計監査済純利益の3%が課税対象となります。

・事業活動を行うラブアン法人(Trading Company):3%
ラブアンによって締結された売上げは、3%が課税対象となります(※事業活動:銀行業、保険業、ファンドマネージメント業、リース業等)。
・事業活動を行わないラブアン法人(Non Trading Company): 0%(非課税)
事業活動を行わないラブアン法人は、非課税となり、Auditorによる法定監査を受ける必要はありません。(※非事業活動:ラブアン法人の自己勘定取引による証券取引:株式や債券等、ローン、預金、不動産投資等)
・事業活動を行うラブアン法人と事業活動を行わないラブアン法人: 3%
両方の活動を行うラブアン法人の場合、事業活動を行うラブアン法人とみなされます。
2. 専門職者に対する減税措置
ラブアンのオフショア会社に対して適格な基準を満たす専門的業務を提供する個人、その従業員、または企業は、法定所得の65%まで法人税が免除されます。なお、専門的業務には、法律、会計、財務、秘書業務のサービスが含まれます(2005~2020年 ※ただし延長される可能性あり)。
3. 雇用に対する減税措置
マレーシア人以外の管理職が受け取る給料は、所得の50%相当額まで免税されます(2005~2020年 ※ただし延長される可能性あり)。
4. 所得税の免税措置
1967年所得税法に基づき、ラブアン法人は下記の免税措置があります[※1]。

・ラブアン法人によって居住者または非居住者である個人に支払われた配当金は100%免税され、全額非課税となります。
・ラブアン法人の事業活動または免税所得から生じる所得につき、ラブアン法人が支払う配当は100%免税され、全額非課税となります。

・株主が受け取る株式配当100%免税され、全額非課税となります。

・マレーシア人でラブアン法人に勤務する従業員の給料は、受け取る住宅手当及び諸手当の50%に相当する金額まで免税されます(2006~2020年 ※ただし延長される可能性あり)。
5. 源泉税の免税措置
ラブアン法人は、以下に対する源泉税の支払いが免除されます[※2]。

・銀行、金融、保険などの事業に従事していない居住者または非居住者に支払われた利子は、源泉徴収税が非課税となります。
・非居住者又は他のラブアン法人に支払った利子は、源泉徴収税が非課税となります。
・非居住者または他のラブアン法人に支払った技術料やマネージメント料は、源泉徴収税が非課税となります。
・非居住者または他のラブアン法人に支払ったロイヤリティは、源泉徴収税が非課税となります。
・非居住者である受益者へのオフショア信託によって発生した分配金は、源泉徴収税が非課税となります。
・居住者又は非居住者の国外源泉所得(インカムゲイン)は、所得税が非課税となります。
・居住者又は非居住者の国外源泉資本利得(キャピタルゲイン)は、キャピタルゲイン税が非課税となります。
6. 印紙税の免税措置
ラブアン法人はラブアン商業活動について作成される全ての文書(M&A等による株式の移転書類、事業活動に関して締結される契約書類、定款書類等)に係る印紙税が非課税扱いとなります。
7. 間接税の免税措置
ラブアン法人は、商業活動(オフショア取引)に関して、GSTや関税等の間接税の適用が非課税となります。

ムルデカ広場

【注意事項】マレーシア居住者との取引について
マレーシアにはマレーシア法人とラブアン法人の法人形態が併存しており、世界でも珍しい1国2制度を採用している国家です。ラブアン法人法は本来の性質上、オフショア取引(国際取引)を行う法人であるため、マレーシア国内での事業活動及びマレーシア居住者(法人含む)との取引は原則として禁止されています。

マレーシア法人(Act.1965)ラブアン法人(Act.1990)
払込資本金が250万リンギット以下の場合[※]課税所得50万リンギットまで17%事業活動を行う場合3%
課税所得50万リンギットを超える分24%
払込資本金が250万リンギット超の場合24%事業活動を行わない場合0%(非課税扱い)

※ グループ会社内に払込資本金が250万リンギット超の関連会社がある場合を除く。

マレーシア居住者(法人を含む)との取引は厳密には可能ではありますが、この場合、オフショア法人としてのメリットを享受することができなくなり、さらには法人の維持・管理手続が極めて厳格化されます。

マレーシア居住者との取引(法人含む)①マレーシア法人税法が規定する税率(17~24%)が適用され、ラブアン法人が有する税制優遇措置の適用対象外となる
②リンギット以外の外貨で決済をする必要がある※ただし、法人運営に関する家賃・水道光熱費の支払い等は可能
③「取引を行ってから10日以内に国際ビジネス金融センター(IBFC)へ取引内容の届出が必要となる※遅延した場合は1日ごとに500RM、最大で10,000RMの罰金が課せられる

弊社では、「ラブアン法人を設立してマレーシア国内で事業活動を行うことについては、①「税制メリットもなく」、②「会計監査も必須」であり、③「法令遵守が極めて厳格」なため、決しておすすめはしておりません。

ラブアン法人を利用し、マレーシア居住者(法人)と取引を行い、3%の優遇税率を適用させるためには以下の実体活動要件を全て満たす必要があります。

  1. 当該ラブアン法人が、ラブアン島内に事業所(マネジメントオフィス)を設置すること
  2. 当該ラブアン法人が、ラブアン島内に常勤スタッフを雇用すること
  3. 当該ラブアン法人が、ラブアン島内で年間MYR50,000以上の支出を行うこと(上記1.2.の費用、会社秘書役費用を含む)

したがって、マレーシア国内での事業活動を想定されているお客様につきましては、マレーシア法人(SDN BHD)の設立をご検討ください。

※1 受取人側の居住地国等においては、各国の税法において課税される可能性がありますのでご注意ください。

※2 外国子会社から支払われる配当がその源泉地国で源泉徴収税を課される場合、租税条約[※3]がない場合またはラブアンに対する租税条約の適用を除外する場合、源泉徴収税の外国税額控除ができない点に注意が必要です。

※3 ラブアンが帰属するマレーシア連邦では現在までに80ヶ国以上の国や地域との間に租税条約を締結しており、日本国も含まれていますが、ラブアンに関する取引について、パテント使用料金等については「日馬租税条約の適用対象外」となっています(2019年1月現在)。

3-2. 税務居住者・非居住者の定義について

【税務上の居住者・非居住者の定義】
税務上の居住者・非居住者の定義については以下のとおりです。

居住者マレーシア滞在日数が182日以上の場合
非居住者マレーシア滞在日数が182日未満の場合

マレーシアの所得税法では、市民権や国籍に関わらず、前暦年にマレーシア滞在日数が182日以上の場合は税務上の居住者、前暦年にマレーシア滞在日数が182日未満の場合は税務上の非居住者となります。

3-3. 個人所得税について

【居住者・非居住者の課税方法】
マレーシア居住者・非居住者の課税方法は以下のとおりです。

1. 【ラブアン就労ビザを保有し、かつマレーシア居住者の場合】 → Form BEを提出
  • 最低支払額として4,000RM程度の支払いが必要
  • ※月額給与10,000リンギットに設定した場合
2. 【ラブアン就労ビザを保有し、かつマレーシア非居住者の場合】 → Form Mを提出
  • 金額に関わらず受取給与額の一律28%の支払いが必要
3. 【ラブアン就労ビザを保有せず、かつマレーシア居住者の場合】 → Form 提出不要
  • 該当者無[※1]
4. 【ラブアン就労ビザを保有せず、かつマレーシア非居住者の場合】 → Form 提出不要
  • 非課税(全額「役員報酬」として受取が可能)
  • ※ローカル雇用が条件
  • ※居住国の税法によって課税される可能性があります

※1 3.の条件に該当する方は一般的に「マレーシアの市民権を有する人物 ≒ マレーシア国民」と考えられます。この条件に該当する外国人としては、MM2Hビザ・扶養者ビザ・学生ビザ等を保有されている方が該当しますが、これらは就労ビザではないためマレーシア国内での就労は許可されていません[※2]。就労を許可されていない以上、給料所得(国内源泉所得)を受け取るケースは有り得ないため[※3]、税務申告用紙の提出も当然不要となります(正確に言えば、提出すること自体に矛盾が生じることになります)。なお、ビザを保有していない場合、1回の入国につき滞在可能日数は最長90日まで、年間合計で最長180日までとなっているため、マレーシア居住者にはなり得ません(この場合の「年間」とは、暦年換算ではなく通算365日以内という解釈になります。特に、3回目の入国では入国審査が厳しくなる3アウトルールが適用されますので十分ご注意ください)。

※2 ラブアン就労ビザは「ラブアン島内」において、「ラブアン法人で就労」するための特殊なビザであるため、マレーシア国内での就労は「原則的に禁止」されています。

※3 株主配当として受け取ることは可能です。

最後にラブアン法人を設立することによるメリットとデメリットを整理しました。

これからラブアン法人の設立を検討されている皆さまの参考情報として、判断材料としてお役立ていただければ幸いです。

あらゆる物事には必ずメリットとデメリットが存在します、双方を比較したうえで客観的な視点で最終判断をしていただきますようお願いいたします。

Act. 1990


4. ラブアン法人のメリットとデメリット

4-1. ラブアン法人のメリット

ラブアン法人のメリットは以下のとおりです。

1. 100%外資のみで設立が可能である。
ラブアン法人はローカルの資本要件がなく、100%外国資本による設立が認められています。
2. 1人株主・1人取締役という最小単位の法人形態で設立が可能である。
ラブアン法人は1人株主・1人取締役の法人形態で設立が可能であり、株主と取締役は兼任が可能です。
3. ラブアン就労ビザを取得し、マレーシアに移住した場合、年間の半分をマレーシアで過ごすと所得税が4,000RM≒12万円程度で済む[※2]。また、株主配当は非課税扱いとなる。
マレーシアの所得税法では182日ルールが採用されています。年間の182日をマレーシアで滞在した場合は税務居住者とみなされ、取締役の所得税は50%免税扱いとされ、所得税の納付額が4,000RM≒12万円程度となります(参考:「ラブアン法人取締役の個人所得税について」)。

また、1人株主・1人取締役の場合は株主配当による個人への支払いが非課税扱いとなります(年2回程度まとまった金額の非課税での受け取りが可能となります)。※2 1リンギット=30円で計算

4. ラブアン就労ビザはオフショアビザにもかかわらず、ラブアン島内だけでなく、西マレーシアにも居住が可能である。
 ラブアン法人の就労ビザはオフショアビザでありながら、「世界で唯一経済特区外の居住が認められている就労ビザ」という極めてユニークな特徴を有しています。

ラブアン法人の就労ビザを取得すると、ラブアン島内だけでなく、西マレーシアのクアラルンプールやジョホールバルなどにも居住することができます。これにより香港やシンガポール、タイなどにも日帰り出張が可能となり、大きな地政学上の優位性が生まれます(参考:「就労ビザの申請について」)。

5. ラブアン就労ビザの発給要件には、ローカルの雇用要件がない。
ラブアン法人には外国人の就労ビザを発給する要件としてローカルの雇用要件がありません。

香港法人(外国人1名に対して2名のローカル雇用)、シンガポール法人(外国人2名に対して1名のローカル雇用)にはローカル雇用要件があることを考慮した場合、海外移住希望者にとっては非常に取得しやすい就労ビザであると言えます(参考:「ラブアン法人の国内事業について」)。

6. ラブアン就労ビザには自動的にTIN(納税者番号)が紐づけられるため、税務居住者としての正当性を担保することが可能。
ラブアン法人の就労ビザは発給後にTIN(納税者番号)が紐づけられます。マレーシアでは退職者向けのMM2Hビザが非常に有名ですが、このビザの本質は観光ビザ(Social Visit Pass)であるため就労行為は不可、したがって納税者番号は取得できません。

TINを取得することは、当該居住国に就労目的で移住することの重要な客観的根拠となります(参考:「MM2Hとラブアン就労ビザ」)。

7. ラブアン法人はマレーシアの外貨規制上の『非居住者』として取り扱われ、外貨規制の適用対象外となる。
ラブアン法人はマレーシアの外貨規制上の『非居住者』として取り扱われ、ラブアンオフショア口座を経由した取引については外貨規制の適用対象外となり、資金移動に上限設定がなくなります。
8. 国外源泉所得非課税主義を採用している国(香港・シンガポールなど)の税務居住者が設立した場合、本国の課税制度からは切り離され、大きな節税効果が期待できる。
香港やシンガポールなど、自国の領土外で稼得した利益に対し非課税となる国・地域に居住されている方にとっては、ラブアン法人を設立することにより、大きな節税効果が期待できます。

Labuan_Flag

4-2. ラブアン法人のデメリット

ラブアン法人のデメリットは以下のとおりです。

1. 自力で運用するためには、ある程度の英語によるコミュニケーションができることが前提となる。
ラブアン法人の事業活動においては、国際商用言語である英語が共通言語として採用されています。したがって、英語によるコミュニケーションが著しく困難な方は運用が難しいとお考えください。

※弊社ジャパンデスクにて、日本語による運用サポートも可能です。

2. 会社秘書役の設置が義務付けられている。
ラブアン法人ではカンパニーセクレタリー(会社秘書役)の設置が義務付けられています。カンパニーセクレタリーは日本では馴染みのない制度ですが、司法書士のイメージに近く、主に書類関係の仕事をサポートしてくれます。

ラブアン法人を運営する上ではカンパニーセクレタリーの設置が義務付けられており、ペーパーカンパニーとして運営するだけでも、年間の秘書役代金が2,500USD~3,500USD程度発生します(※年間登録住所料金及び法人ライセンス料金を含む)。

3. マレーシア国内居住者(個人・法人含む)との取引は原則として禁止されている。
ラブアンのようなオフショア法人は原則として、「自国領土内で事業活動を行わないこと」を条件として法人税が非常に安く設定されています。

このような性質を有する法人のことをIBC(Internatinal Business Company = 国際事業取引会社)といいます。

もし、IBCに自国領土内での国内取引を無制限に認めてしまうと、誰も税率の高いオンショア法人を設立しなくなり、国全体がタックスヘイブンになってしまいます。

このような理由により、ラブアン法人はA国とB国を仲介するような国際取引にのみ活用することが認められているわけです。

※ラブアン法人を活用して国内取引を行った場合、取引の事実のあった日から10日以内にLabuan FSA(金融庁)への書面による提出が義務付けられ、遅延した場合は1日あたり500リンギット、最大で10,000リンギットのペナルティーが課されます。したがって、ラブアン法人をマレーシアの国内取引に活用することはおすすめしません。

4. マレーシアリンギット建ての決済が原則として禁止されている。
ラブアン法人ではマレーシアリンギット建ての取引が原則として禁止されているため、USD建てやJPY建てで取引をすることになります。 リンギット建ての取引は、ローカルスタッフへの給与支払い、事業所の家賃支払い、出張時の航空券・ホテル代など一部の費用にかぎり利用が認められています。

※一部のマレーシアオンショア銀行では法人設立直後であってもデビットカードを発行してくれる銀行がありますが、マレーシアの銀行では現地通貨であるリンギット口座から引き落としがなされます。このカードはあくまでもマレーシアの事業費決済を自動化する際などに使うための機能であり、他の用途としてはリンギット決済が認められていないためご注意ください。

※リンギット以外の通貨からカード引き落としを希望される場合は、ラブアン法人名義で香港やシンガポールなどの銀行口座を開設するなど、一定の工夫が必要となります。

5. 就労ビザ保有者で年間182日のマレーシア滞在要件をクリアできない場合、所得税率が一律28%となる。
マレーシアの所得税法では182日ルールが採用されており、182日以上の滞在者は税務居住者、182日未満の滞在者は税務非居住者と定義されます。税務居住者にとっては所得税の減税メリットが享受できる一方で、税務非居住者は一律28%が課税されてしまうため、所得税額が一気に跳ね上がることになります。

※就労ビザ保有者は年間最低でも60日以上をマレーシアで滞在していない場合、原則として次回のビザ更新ができません。

※就労ビザを保有していない場合、上記ルールは当てはまりません。マレーシア国外在住者は税務居住国の所得税法にしたがって課税されます。

6. 就労ビザがない場合でも、給与所得についてはマレーシアで個人所得税の申告が必要となる。
ラブアン法人は給与所得に対して注意が必要です。例えば、海外在住者で毎月ラブアン法人から給与所得を受け取っている場合はマレーシアで個人所得税の申告が必要となります。

この場合、株式配当として年2回程度、個人に収益を移転することにより非課税にできますので、個人に収益を移転させる場合は一定の工夫が必要となります。

※ラブアン法人では株式配当は非課税扱いとなります。ただし、これらを毎月継続的に発生させた場合は、給与としてみなされ課税対象となるため、年2回程度の支払いに留めておいたほうがベターです。

7. 就労ビザの保有者はラブアン島に住まなくても事業所を設置しなければならない。
ラブアン就労ビザは本来的にはラブアン島内で就労するためのビザです。ラブアンは地政学上は東マレーシアに帰属しますが、行政上は連邦直轄領であるため西マレーシアに帰属することになります。

つまり、ラブアン島と西マレーシアの往来(西マレーシア内の移動)にはパスポートにスタンプが押されることがないため、西マレーシアに居住できてしまうという不思議な現象が起きてしまいました。

この状況をうまく活用して(ラブアン行政の意思に反して)多くの富裕層がラブアン就労ビザを取得することになりましたが、さすがにラブアン行政もラブアン島内で消費が起こらない状況が問題視され、2015年3月よりせめてラブアン島内に事業所は設置してほしいという事でガイドラインが改定されることになりました。

※弊社では100部屋以上のリース物件を自社管理しておりますので、クライアントの皆さまはラブアン渡航時に署名いただくだけで煩雑な手続きを回避することが可能です。余計な固定費を請求せざるを得ない以上、お金で時間を効率的に買っていただけるよう仕組み作りを最適化しています。

8. 就労ビザの保有者は2年毎の更新手続きが必要となる。
ラブアン就労ビザは2年ごとの更新が必要となり、更新は有効期限3ヶ月前までに申請書の提出が必要となります。ラブアンビザは、就労目的でマレーシアへ移住できるメリットがある一方、よく比較されるMM2Hが10年更新であることを考えると、相対的に手続きがとても煩雑になります。

例えば「パスポート全ページの認証を再度取得する」「学歴証明書を再取得する」などの一時帰国の手間や、「更新前に法人が休眠状態でないことを証明するための残高履歴の提出」「雇用契約書に基づき毎月一定額の給与が振り込まれていることを証明するための残高履歴の提出」などの事務作業も発生します。

※弊社クライアント様は極力負担にならないように更新時の必要書類を可能なかぎり保管してあります。

9. 全世界課税所得主義を採用している国(日本・インドネシアなど)の税務居住者が設立した場合、本国での合算課税対象となり節税効果は見込めない。
日本やインドネシアなど、自国の領土外で稼得した利益(世界中どこでも稼得した利益)に対しても合算課税となってしまう国・地域に居住されている方にとっては、ラブアン法人を設立されても、節税効果は期待できません。特に香港・シンガポール・ラブアンは実行税率が20%以下の国・地域に分類されるため、タックスヘイブン対策税制の適用対象となり、個人・法人ともに合算課税の対象となる点にご注意ください(参考:「外国子会社合算税制」)。

※タックスヘイブン対策税制の適用除外要件をクリアすることにより、合算課税から切り離す効果が期待できますが、これを実行するためには膨大な手間と費用がかかります。それらの諸々のコストを考慮すると、結果的に本国に納税したほうが安くなるかもしれません。


ラブアン法人は香港やシンガポールの富裕層が節税対策や資産保全として使う、アジアで最も税率の低い金融経済特区となっています。

ラブアン法人では法人税率がわずか3%に設定されていること、また外貨規制の適用対象外であることが大きなメリットとして挙げられます。

まさに、アジアの中でも最もメリットのある富裕層優遇政策を採用している金融経済特区であるといえます。

I Love Labuan

昨今、ITインフラの急速な普及にともない、企業を取り巻く外部環境の多くは物理的な制約から解放され、ヒト・モノ・カネ・情報が国境を越え、グローバルに移動する時代を迎えました。

その結果、企業は従来の枠組みを越え、ひと昔前とは比較できないほどの異次元の環境下に身を置くようになりました。

このような外部環境の急激な変化にともない、企業の内部環境が変化せずとも、企業を取り巻く外部環境は日々急速な勢いで変化し続けています。

しかしながら、企業は利益を生み、成長・発展し続けなければならないという本質そのものは、従来と何も変わることはありません。

外部環境が大きく変化する時代に、企業もその変化の流れを適切に捉え、柔軟に対応し、成長・発展し続けることが何よりも重要な課題であると考えられます。

これからは大企業だけでなく、中小企業や個人事業者も積極的に海外を目指す時代です。

しかし、海外進出の最初の一歩は、資金力が豊富な大企業でさえも苦戦を強いられる現実を考えれば、中小企業や個人事業者はなおのこと、リスクが高い取り組みに大規模なコストをかけられないことも事実です。

だからこそ、最初の一歩は低コストで実現できなくてはならず、万が一失敗した場合にも傷口を広げることなく、速やかに撤退できる環境が必要なのです。

私たちはクライアントの皆さまにオフショア金融サービスの機会を提供し、運営コスト・事務処理にかかる手間を大幅に削減していただけるよう努めて参ります。

ぜひ皆様の目標を実現するための手段として、弊社サービスの活用をご検討ください。

(参考:ラブアンIBFC「Labuan Companies Act 1990」)

(参考:ラブアンIBFC「Labuan Business Activity Tax Act 1990」)

上記に関するご質問・ご不明点等ございましたら弊社までお気軽にお問い合わせください。

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